軽貨物ドライバーとして働いていると、ガソリン代や車検代、スマホ代など、さまざまな費用がかかります。
しかし、「これは経費になるの?」「どこまで経費として計上できるの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
経費を正しく計上できれば、課税所得を抑えられるため、結果的に税金の負担を軽減できる可能性があります。一方で、仕事と関係のない支出を経費にすると、税務調査で指摘を受けるリスクもあるため注意が必要です。
この記事では、軽貨物ドライバーが経費にできるものを分かりやすく一覧で紹介します。
この記事を読めば、
- 軽貨物で経費になるもの
- 家事按分の考え方
- 見落としやすい経費
- 領収書の管理方法
まで理解できます。
これから開業する方はもちろん、すでに個人事業主として働いている方もぜひ参考にしてください。
軽貨物でいう「経費」とは?
経費とは、売上を得るために必要だった支出のことです。
例えば、荷物を配達するためには車が必要です。
その車を維持するために必要な、
- ガソリン代
- オイル交換
- タイヤ交換
- 車検
- 任意保険
などは、仕事に必要な支出なので経費として計上できます。
逆に、仕事とは関係のない支出は経費になりません。
例えば、
- 家族旅行
- 私用の買い物
- 趣味だけで使う物
などは対象外になります。
つまり、「仕事のために必要だったかどうか」が判断基準になります。
家事按分とは?
軽貨物ドライバーの多くは、自家用車や自宅を仕事でも使用しています。
このように仕事とプライベートの両方で使っている費用は、**家事按分(かじあんぶん)**を行います。
例えば、
- スマホを仕事50%・私用50%で使っている
- 自宅の一室を事務所として使っている
- インターネット回線を仕事でも利用している
このような場合は、仕事で使用した割合だけを経費として計上します。
例
スマホ代:月8,000円
仕事で70%使用
→ 経費は 5,600円
このように、合理的な割合で計算することが大切です。
車関係で経費になるもの一覧
軽貨物ドライバーにとって、一番大きな経費が車関連です。
毎日走る仕事だからこそ、維持費もしっかり把握しておきましょう。
| 項目 | 経費になる |
|---|---|
| ガソリン代 | ○ |
| エンジンオイル | ○ |
| オイルフィルター | ○ |
| タイヤ交換 | ○ |
| バッテリー交換 | ○ |
| ワイパー交換 | ○ |
| 車検費用 | ○ |
| 修理代 | ○ |
| 高速料金 | ○ |
| 駐車料金 | ○ |
| 洗車代 | ○ |
| 任意保険 | ○ |
| 自賠責保険 | ○ |
| 自動車税 | ○ |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ガソリン代
ガソリン代は、軽貨物ドライバーにとって最も代表的な経費です。
Amazon Flexやフードデリバリー、企業配送など、車を走らせる仕事であれば、ガソリンがなければ配達できません。
そのため、仕事で使用した分は経費になります。
プライベートでも同じ車を使用している場合は、仕事で走行した割合に応じて家事按分を行いましょう。
また、クレジットカード払いでも問題ありません。
利用明細だけでなく、給油時のレシートも保管しておくと安心です。
エンジンオイル交換
エンジンオイル交換も経費になります。
軽貨物車は一般的な乗用車より走行距離が長くなりやすく、オイル交換の頻度も高くなります。
交換を怠ると、
- 燃費の悪化
- エンジン音の増加
- エンジン内部の摩耗
- 故障リスクの増加
につながる可能性があります。
数千円の交換費用を惜しんで数十万円の修理代が発生してしまっては本末転倒です。
定期的なメンテナンスを心掛けましょう。
タイヤ交換
タイヤ交換費用も経費になります。
タイヤは唯一地面と接している重要な部品です。
荷物を積んで毎日走る軽貨物では、一般的な軽自動車より消耗が早い傾向があります。
スリップサインが出ているタイヤで走行すると、制動距離が伸びたり、雨の日にスリップしやすくなったりするため危険です。
タイヤ代だけでなく、
- 組み換え工賃
- バランス調整
- ゴムバルブ交換
- 廃タイヤ処分料
なども、仕事で使う車であれば経費として計上できます。
車検費用
車検費用も経費になります。
車検では、
- 点検費用
- 整備費用
- 部品交換
- 検査費用
などが発生します。
仕事で使用している車両であれば、これらは必要経費です。
ただし、自家用と兼用している場合は、仕事で使用している割合に応じて家事按分を行います。
なお、車検時にカーナビやドライブレコーダーなどを追加購入した場合は、内容によって会計処理が変わることもあるため、金額が大きい場合は確認しておくと安心です。
修理代・部品交換
仕事中に車を使っていれば、故障や部品交換は避けられません。
例えば、
- ブレーキパッド交換
- バッテリー交換
- ワイパーゴム交換
- ライト交換
- エアコン修理
- アンダーカバーの修理
などは、仕事で使用する車両の維持に必要な支出であり、経費として計上できます。
「壊れてから直す」のではなく、定期的な点検を行うことで、大きな故障を防げる場合もあります。
任意保険・自賠責保険
保険料も、仕事で使用している車であれば経費になります。
任意保険は万が一の事故に備えるために欠かせないものです。
また、自賠責保険も車を運行するために必要な費用であり、経費として計上できます。
保険証券や支払い明細は、確定申告まで大切に保管しておきましょう。
ここまでが、軽貨物ドライバーにとって最も金額が大きくなりやすい「車関連の経費」です。
仕事道具として経費になるもの
軽貨物ドライバーは車だけでなく、仕事を効率よく行うための道具も数多く使用します。
仕事に必要なものであれば、基本的には経費として計上できます。
スマートフォン
Amazon Flexや各種配送アプリでは、スマートフォンは必須です。
- 配達アプリ
- 地図アプリ
- 電話連絡
- 写真撮影
- チャット
など、仕事で使う場面が非常に多くあります。
ただし、プライベートでも利用している場合は、仕事で使用している割合だけを経費にします。
通信費
スマホ料金だけでなく、
- データ通信
- モバイルWi-Fi
- 自宅インターネット
も、仕事で使用している割合は経費になります。
確定申告では「通信費」として処理されることが一般的です。
モバイルバッテリー
長時間稼働するとスマホの充電が不足することがあります。
配送アプリはバッテリー消費が大きいため、モバイルバッテリーを使用している方も多いでしょう。
仕事で使用するものであれば経費になります。
スマホホルダー
運転中に地図を確認するためのスマホホルダーも仕事道具です。
安全運転にもつながるため、多くの軽貨物ドライバーが利用しています。
ドライブレコーダー
万が一の事故やトラブルに備えるため、ドライブレコーダーを取り付けている方も多いでしょう。
事故時の証拠として役立つだけでなく、仕事用車両の安全管理にも役立つため、経費として計上できます。
作業着・安全用品
配送中に使用する
- 作業着
- 安全靴
- 軍手
- レインウェア
- 防寒着
なども、仕事専用であれば経費になります。
ただし、普段着としても使える衣類は、仕事内容や使用状況によって判断が分かれる場合があります。
台車・荷締めベルト・収納用品
荷物の積み下ろしで使う
- 台車
- 荷締めベルト
- コンテナ
- 収納ボックス
なども経費になります。
長く使う仕事道具なので、購入時の領収書は保管しておきましょう。
自宅兼事務所で経費になるもの
自宅で確定申告をしたり、配送ルートを確認したりしている方も多いでしょう。
仕事で使用している割合に応じて、以下の費用も経費にできる場合があります。
- 家賃
- 電気代
- 水道代
- インターネット代
- パソコン
- プリンター
- 文房具
これらは仕事だけでなく私生活でも使用することが多いため、「家事按分」が必要です。
例えば、自宅の20%を仕事部屋として使っているなら、家賃や電気代の20%を経費とする、といった考え方になります。
割合に明確な決まりはありませんが、説明できる合理的な根拠を持っておくことが大切です。
見落としがちな経費
経費というとガソリン代や車検代を思い浮かべる方が多いですが、次のような支出も仕事で必要なら経費になります。
- 駐車場代
- 高速道路料金
- コインパーキング代
- 洗車代
- 芳香剤
- 車内清掃用品
- LEDライト
- ボールペン
- コピー代
- 名刺
- 会計ソフト利用料
- 銀行の振込手数料
- 事業用口座の手数料
少額だからといって記録を残さないのはもったいありません。
1年間積み重なると、意外と大きな金額になります。
経費にならないもの
何でも経費にできるわけではありません。
例えば、
- 家族との外食
- プライベート旅行
- 私用の洋服
- 趣味だけで使うゲームや家電
- 家族の生活用品
などは、仕事との関連性がないため経費にはできません。
「仕事に必要だった」と説明できるかどうかが重要です。
迷った場合は、「仕事との関係性」を一度考えてみると判断しやすくなります。
領収書は必ず保管しよう
経費を計上するなら、領収書やレシートを保管しておきましょう。
現金払いだけでなく、
- クレジットカードの利用明細
- 電子マネーの履歴
- ネットショップの購入履歴
なども証拠になります。
最近は会計ソフトと連携して管理できるサービスも増えています。
日頃から整理しておけば、確定申告前に慌てずに済みます。
よくある質問(FAQ)
Q. ガソリン代は全額経費になりますか?
仕事専用車なら全額経費になります。
プライベートでも使用している場合は、仕事で使用した割合のみ経費になります。
Q. 車検費用は経費になりますか?
仕事で使用している車両なら経費になります。
ただし、自家用と兼用の場合は家事按分が必要です。
Q. スマホ代は経費になりますか?
配送アプリや連絡に使用している分は経費になります。
私用と兼用なら、仕事で使った割合のみ計上しましょう。
Q. 洗車代も経費になりますか?
仕事で使用する車両を維持するための洗車であれば、経費として考えられます。
Q. 領収書をなくしたらどうなりますか?
支払いを証明できる資料がないと、経費として認められにくくなる場合があります。
クレジットカード明細や購入履歴など、代わりになる資料も保管しておくと安心です。
まとめ
軽貨物ドライバーは、車を維持しながら仕事をするため、多くの費用が必要になります。
ガソリン代や車検代だけでなく、スマホ代や通信費、仕事道具、自宅兼事務所にかかる費用なども、仕事に必要な支出であれば経費として計上できる可能性があります。
一方で、仕事とは関係のない支出は経費にはできません。
日頃から領収書やレシートを保管し、仕事とプライベートを区別しながら管理することが大切です。
正しく経費を計上することは、節税だけでなく、自分の事業の利益を把握することにもつながります。
これから軽貨物を始める方も、すでに個人事業主として活動している方も、この記事を参考に経費管理を見直してみてください。


